「英雄の旅」理論とは

2021.02.18

社内の抵抗勢力に圧し潰されそうで、その場から逃げたくなる。

そもそも、なんでこの会社を継ぐことになったのだろう。

自分には他にやりたいことがある。

でも、できるかどうか不安。

だからといって、今のままでいいのか。

他に何をしていいのかわからない。

自分の進むべき道がわからない。

 

30代前半の頃の私の独り言です。

同じような悩みをかかえる後継者は多くいらっしゃいます。

そんな後継者の皆さんは、

目標を達成する過程で必ず遭遇するプロセスモデルがあるというのをご存知でしょうか。

これを知っておくことで、

あなたの人生に

何が起こるのか」、「なぜそうなるのか」、「どうすればいいのか」

といった大切なことが見えてきます。

これは、「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)理論」と呼ばれており、アメリカの神話学者であるジョゼフ キャンベル氏が提唱したものです。

彼は古今東西の神話に登場する数々のヒーローの物語を研究していくと、ある共通した一連の流れがあることを発見しました。

実は映画監督のジョージ・ルーカス氏に大きな影響を与え、映画「スターウォーズ」にもこの理論が取り入れられています。

この「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)」の特徴には、8つのステップがあります。

それは、変容普遍の私たちの人生になにかしらの影響を与えています。

では、その8つのステップに剃って、ダイエットに挑戦した男のストーリーをみていきましょう。

 

1.Calling(天命を知る、受ける)

きっかけは自分から何かを見つける場合や、
人との出会い、不慮の事故などさまざまですが、
それが起点となり旅が始まります。
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  • 連夜の深酒と日頃の不摂生がたたり、体重が激増。ある朝、目覚めてなんとなくダイエットのためジョギングを始めました。歩いては走りを繰り返しました。

 

 

2.Commitment(旅の始まり)

旅立ったけど、「本当に自分の進む道はこれで合っているのか」と、戸惑います。
旅立ちとは変化を意味し、その変化を受け入れるかどうかを迫られているからです。
人は変化を恐れ、いったんは拒否しますが、
最終的には新たな一歩を踏み出すことを決意し、旅の始まりが告げられます。
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  • 軽い気持ちで始めたジョギングも、毎朝続けるのは辛い。でも、止めるのも悔しい。毎日続けられるよう工夫していくことで、だんだん体力がつき、身体が絞れてくる事に気がつき始めます。

 

 

3.Threshold(境界線)

新たな一歩を踏み出しましたが、新しい世界への境界で初めての試練に遭遇します。
今一度新しい世界に踏み入れる覚悟を試され、試練を乗り越えていきます。
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  • 一念発起。市民マラソンに挑戦します。ところが、予想以上に走れずボロボロになって、情けない自分の弱さを知る事となります。

 

 

4.Guardians(メンター、師との出会い)

新しい世界で目の当たりにした現実を受け止め、さまざまな出来事を経験していきます。
またその過程でメンター(指導者、助言者)や信頼のおける仲間たちと出会い、さらなる成長を遂げます。
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  • ランニング同好会に入会し、地位や名誉など関係ない世界で新しい仲間と出会い、記録もどんどん伸びてきます。

 

 

5.Demon(悪魔、最大の試練)

順調に成長し続ける私の前に、最大の試練が訪れます。
強力な敵やライバル、自分自身の内面、もしくは理不尽な他者からの要求など、
どれも今までに遭遇したことのない手強さで私を追い詰めます。
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  • 日頃の努力が記録によって現れやる気も上がり、当初のダイエット目的からかけ離れマラソンの記録向上に向けて練習していた頃、頑張り過ぎた結果が疲労骨折です。数ヶ月、走れない日々が続きます。

 

 

6.Transformation(変容)

勇気を持って旅立ち、新たな世界で直面する壁に踏み出すことさえ恐れていた主人公が、これまでの道のりからの経験、そして最大の試練を退け、克服したことから一人前に成長し、英雄となります。
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  • 目標が、ある日を境に強制的に封じられるのは辛いです。走ることも、日常生活もままならない状態ですが、復活に向けて今出来ることを一つづつ丁寧にやっていきます

 

 

7.Complete the task(課題完了)

目標を達成した主人公は、これまでの旅路を振り返り、そこで経験した自分の苦悩や葛藤、それを乗り越えて得たことや信頼できる仲間との出会いを通してこれまでの旅の意味を悟り、一つの結論にいきつきます。
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  • スタートラインに立っていた。理不尽な怪我により、自暴自棄になって目標を諦めようとしたが、男はそうしなかった。必ず目標を達成するという強い意志を持って臨んだ。結果2時間59分28秒という、当初絶対にできないと思い込んでいたサブスリー(マラソン42.195kmを3時間以内で完走すること)を達成した。

 

 

8.Return home(故郷へ帰る)

旅の意味を悟った主人公は、そのたびに終わりを告げるため、元々いた場所に帰還し、物語の幕引きとなります。

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  • 絶対にできないと思っていたり、投げ出してしまいそうな時に、焦らず目の前のことに真摯に向き合い、自分を信じてコツコツと積み上げていくことで、不可能が可能になる瞬間の証言者になる。あの日、朝目覚めて二度寝しようと思っていた身体を起こし、シューズを履いて玄関を出た自分が今、信じられない大きな存在となってあの日のベッドに横たわりながら在りし日を振り返る。

 

どうでしょうか。
これは、30代の私が不摂生な生活からマラソンでサブスリーを達成するまでの過程をヒーローズ・ジャーニーに例えてストーリーにしてみました。
葛藤や試練などいろいろな見せ方はあるものの、趣味でもどんな職場でも多くの事がこのストーリーに準じているといえるでしょう。
どんなシチュエーションでも壁にぶつかったり行き詰まった時は、自分が8つの段階のどのあたりまで書き進めているのかを確認し、今後の進め方の参考にするといいかもしれません。