後継者が行う経営革新DX

2020.06.28

後継者が行う経営革新において、社内システムの確信があります。

これは旧システムを刷新して、DX時代に対応したシステムを導入

していく必要があります。



DXの時代

最近、DXという言葉が巷でよく聞かれるようになりました。

まず、DXってなんぞや?ですが。

デジタルトランスフォーメーション。

DTではなくDXです。

英語ではTransをXと称します。

デジタル革新という意味です。



下記が経済産業省が提唱するデジタルトランスフォーメーション(DX)の定義です。
“企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、
内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、

第3のプラッ トフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)

を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネス・モデルを通して、

ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、

競争上の優位性を確立すること”


はっきり言ってわかりにくい。



デジタル技術の革新(アマゾンやgoogle、uber他)によって新旧交代を繰り返す外部環境の変化に対応
するため新しいサービス(クラウド、モバイル、SNSなど)をうまく活用して新市場を創っていく、 
あるいは追従していけるよう自社のシステムを見直していきましょう。

 

というものです。



中小企業にはまだ早い、新型コロナウィルスの影響で予算の必要枠をそんなものに
割く余裕はないと思われる中小企業の経営者は少なくありません。

ただ、これを放置しておくと後で大変なことになりそうです。

デジタル技術のアナログと違う怖さは、エクスポネンシャル指数(Exponential)と言いまして、
足し算のように直線的に上昇して行くのではなく、二乗的なんです。

蓄積されたデータが増殖していって、ある時爆発的に上昇するんです。

さらに今回のコロナ禍の影響でリモートワークが進み、この指数に拍車がかかったというものです。

従来のやり方、思考のままで放置しているととんでもないことが起こりそうなのが、
2025年問題なのです。


2025年の崖

経産省は「2025年の崖」と題して警鐘を鳴らしています。

デジタル技術の外部環境の変化に適応できていないと2025年から2030年の間に
12兆円という経済損失が起こるというもの。

現在、大企業の既存のシステムがそれぞれのカスタマイズによって複雑になり、
ブラックボックスも多数存在するという。

それらの硬直化した旧システムがクラウド型に対応した新システムの刷新の障害になっています。

そう考えると、システムの連動という観点から中小企業も無視できないということがわかります。





中小企業も必携


このように新たなデジタル技術で日常の生活や働き方が変わっていく中、
各企業は競争力強化のためにDXの必要性に迫られていますが、
そう感じつつも、特に中小企業の場合、
実際のビジネスの変革には繋がっていないと感じてしまうのではないでしょうか。


私が前社で、DXとまではいかないにしても旧システムの刷新を行いました。

これが実行に移すとなると想像以上に困難を極めました。

まず、自社の業務フローを見える化してシステムの設計に入ります。

それぞれの業務担当者は取扱説明書のようなものがあるわけではなく、
慣れ親しんだルーティンで行なっているため一人一人聞き取り作業から入ります。

なんと、無駄な作業や書類が多いことに気づかされます。

そこで、効率的な手順や省ける資料などを洗い出していき、新しい業務フローを作っていきます。

それと設計ロジックの相違で経理部門と社内ネットワークの管理部門が衝突します。

経理部門を立てれば管理部門が立たず、頭おさえりゃ尻上がる状態です。

次に、各部門の業務の流れがそれぞれ違うのでどこを基軸に設計するかで大論争が始まります。

結局、自前で設計するのを諦めて、システムハウスが提供するいくつかの既存システムを選択し、
いちばん使いやすく自社にとって使いやすいシステムをカスタマイズすることで収まりました。

私が旧システムから新システムに刷新すると決心した理由は、
全社一人一人が共有する固有のルールが必要だと思ったからです。

データベースに基づいた見積書〜請求書、さらには財務三表に至るまでのトレーサビリティが
日々の正確な業務の遂行とコスト削減やコンプライアンスにも繋がると確信したからです。

当然ですが、導入して終わりではなくここから新たな戦いが始まります。

異物反応が社内で起こります。

体内に侵入した異物に対して自然免疫が炎症反応を起こすのと同様に、動乱が始まります。

経営者の思いに反して、社内では大ブーイングの大合唱が始まります。

朝礼で、なぜ新システムが必要なのかを説明し理解を促す日々が続きました。

それでも急激に営業効率が低下していくのは火を見るより明らかで社員のモチベーションも
下がってきました。

入力ミスによるシステムエラーでメーカーが駆けつけるまで業務が停止することも度々ありました。

これは一時的な通過儀礼だと信じてなんとかこの動乱期を乗り越えました。

このように私のようなITに不慣れな中小企業の経営者が社内システムの刷新に取り込むことが
容易ではないということがお分かりいただけると思います。

中小企業が旧システムを刷新するということは従来のやり方や考え方を変えるということですので
経営者の覚悟と全社で取り組むための社員一人ひとりの理解が必要です。


補助金・助成金の活用

次に導入するための予算です。

はっきりと目に見える効果が現れないシステムに多額の費用を投入するのは勇気がいることです。

必要な予算枠に余裕がなければ、助成金や補助金を活用するという方法もあります。

IT導入補助金
IT機器やソフトウェア各種システムを導入する際の経費の一部を支給する補助金です。

業務効率化や売り上げアップを目的としています。

ただし、この補助金の対象は中小企業と小規模事業者なため、資本金や従業員数が限定されます。

建設業や製造業の場合は資本金3億円以下、又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社が対象になります。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金
「ものづくり補助金」と呼ばれるもので中小企業の生産性向上を支援するための補助金として運用されています。

革新性のあるものづくりや、成長が見込まれると同時に収益が期待される分野を対象に支給されます。

採択の審査はその企業の成長性や従業員への賃上げの状況、企業規模なども重視されます。

成長性においては新事業への取組みと経営革新計画の承認がおりていることが重視されますので、未承認の企業は
経営革新計画の準備も必要です。

また、従業員への賃金引き上げ率も影響するため、財務状況が良い企業でないと採択されにくい場合もあります。

キャリアアップ補助金
厚生労働省が提供する補助金です。

アルバイトやパート従業員など非正規雇用労働者を正規雇用労働者として処遇改善した場合に支給対象となります。

DX実現にもこの補助金は活用できそうです。

アルバイトやパート従業員などの非正規雇用労働者を正社員にしてDXに関わる新規事業に従事させる場合も助成金
の対象になります。

また、DXの導入に対して専門性の高い従業員を新たに採用する場合も安定的な雇用を生み出すという観点からも
この助成金が活用できそうです。


経営革新DXが求められる時代


今後さらに、ITを活用した経営は大企業だけではなく中小企業においても避けては通れない世界に突入しました。

しかし、中小企業や小規模事業者にとって、現実的にはコストを割ける余裕がないという理由でITの活用を諦めてしまう。

コストの面だけでなく今まで従来の慣れ親しんだやり方を変えたくないという中小企業経営者は少なくありません。

また、建設業や介護業などなど、ITに馴染まないと考えられている業種の経営者の理解を得るのは簡単ではありません。

しかし、国が提唱するデジタルトランスフォーメーションDXは一部の大企業だけが自社のために取り組むのではなく、
日本全体で取り組んで大きなネットワークを形成することに意義があるのです。

中小企業は大企業に比べて資金力や人材力で劣る部分はあるかもしれませんが、
補助金や助成金を活用する事で導入する障壁が下がるのではないでしょうか。

今後ますます激化するグローバル化は大企業のみならず中小企業にもその波は押し寄せます。

こんな時代を生き残るためには従来のやり方に執着せず、
柔軟に自分サイズにあったデジタライズに取り組んで効率化を図っていくことが求められています。