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出戻り社員について、中小企業経営者が考えるポイントとは

2021.05.13

経営者

転職や結婚、そして起業などでなどでいったん会社を辞めて再び戻る「出戻り社員」が増えています。

他の会社に「浮気」して出て行ったやつはけしからん。

起業で失敗したくせに。

こんなこと言っている中小企業の社長はもう古いですよ。

人材の流動化が前にも増して激しくなってきている状況で、地方の中小企業となると人材の確保と定着は企業の存続に関わります。

私の経験から「中小企業における出戻り社員」についてお話ししたいと思います。

アルムナイ

アルムナイ(Alumni)とは、英語で卒業生とか同窓会という意味です。

企業では離職者やOB・OGがそれに当たります。

このように今まで聞きなれないアルムナイという言葉が日常で使われ始めた背景からみても、出戻り社員を受け入れる世間の風潮は確実に定着してきています。

大手企業の一部では制度としてアルムナイネットワークが存在し、離職者がネットワークを通じて元の会社との関係を築きながら、交流を深めています。

中小企業にもアルムナイネットワークは存在しますが、どちらかというとネガティブな繋がりの方が多いのが残念です。

出戻り社員のメリット

経験

同じ環境にずっといるよりは、より魅力的な人材になっている可能性は高いです。他社での経験や起業での苦労がより客観的な目線で自社のことを考えられる人材に成長していることも期待できます。

信頼関係

人材を採用するにあたって最も気にするのが信頼関係です。出戻り社員で退職理由が円満であり、会社側も戻ってきてほしい思いがあれば問題はありません。経営者の好き嫌いや遺恨が大きく関係しますので、まずは現場の管理者の意見は積極的に取り入れましょう。

ミスマッチを防ぐ

長く働くという企業美学が陳腐化した現在では、個人の事情によって退職から転職と流動化が進んでいます。採用サイドである中小企業の経営者は採用の段階で採用条件を引き締めながら、「辞められては困る」と長く続けてほしいと譲歩してしまう相対的な心理に翻弄されます。特に3週間の試用期間は働く側も採用する会社側もお互い疑心暗鬼です。その点、出戻り社員はお互い「癖」も「考え方」もよく理解しているので安心です。

コスト

雇用のための不安がないのが特徴の出戻り社員は採用費のほかに、研修や成長期間という教育費用が抑えられるのは大きいです。他社での経験で成長した分もプラスに作用します。

出戻り社員の待遇について

大手企業では採用基準として出戻り(アルムナイ制度)を採用しているところがあります。しかし、中小企業はこれはやっちゃいけません。出戻りの評価基準を作れないからです。形式上作ったとしても大手企業のように運用できる中小企業はほとんどありません。こうなると、辞めても戻れる「安全地帯化」する可能性があるから注意が必要です。

出戻りの可否はその人しだい

以前、再三の呼び止めも聞かずに他者に転職した元社員がいました。しかもお互いに待遇や就業条件も納得がいくまで話し合った結果、突然「辞めます」と退職届を置いて去って行きました。これには腹わたが煮え繰り返る思いでした。それから2年が経過して、「会社に戻りたい」と申し出がありました。社交的な性格でしたから現場より受入れが渇望され認めざるを得ませんでしたが、釈然としない感じは残ります。

ポジションについて

出戻りだからゼロスタートに振り出すという考え方もあります。他社や起業での失敗という敗北感から止むにやまれずそれらの条件を飲むこともあるでしょう。しかしほとんどの場合、熱りが冷めたら不満を口にするようになったり、プライドが顔をもたげてきます。私はある一定の条件つきで他社と同じ処遇、つまり生活レベルが落ちない状態で受け入れるのが順当だと考えます。

受け入れ体制について

元同僚と昔のように関係を築くことは難しいことではありません。しかし、当時いなかった社員にとっては出戻り社員というのは「うっとうしい存在」にうつるようです。先輩風を吹かせてみたり、過去の武勇伝や戻れた場所への感謝がなかったりする態度は許せないようです。経営者も現場の管理者もしばらくは、そのような些細な所作も注意して観察おくことが必要です。

中小企業のアルムナイネットワークとは

大手企業のネットワークのように有益な情報交換の場は、中小企業の場合少し様相が異なるようです。

ポジティブな連携ばかりではなく、有害にもなるケースは少なくありません。

何らかの理由で辞めた社員の数人がSNSで繋がっており、定期的に飲み会が開催されています。もちろん現役の経営者はどのような輩が集まってどんな話になっているのか知らないというケースです。

そこで交わされる会話のほとんどは、過去の思い出に対する不満です。過去の憂さ晴らしなんかどうでもいいのにと思うのですが、彼らは元サヤに不満があった部分で共感することが多く、この上ないほど楽しいのだそうです。

もちろん、そんな場で酔いしれているやつらなど気にする必要はないのですが、無垢の新人がその会に引っ張られるのは、経営者としては苦しいところです。

 

 

 

 

 

 

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