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先代の想いの継承って何だ?

2021.04.11

事業承継

事業承継は「資産の承継」「経営の承継」

また「精神の承継」などとも言われます。

後継者はこれらを後世に継ぎ、守っていくと表現します。

守って、託して、次世代に継なげる。

しかし、今はこの継ぎ方に思考の変化が求められているように思います。

事業承継は住宅リフォームに似ている

よく事業承継は色んな事象に例えられます。

この事業承継の難しさを住宅リフォームに例えた文献を読んだことがあります。

言い得て妙だなと感じました。

創業者は「自分の好きな場所」に「自分の思い描いた設計」で、

あるいは「その時代に流行ったデザイン」を取り入れて建築します。

後継者の場合はそうではありません。

決められた場所で、

既存の会社という箱があり、

先代の商売や顧客があり、

その型枠に自分をはめ込んでいきます。

そこに住む窮屈さや違和感も感じます。

しかし、柱一本から自分で建てていく事を考えたら、

はっきり言って今ある家に住んでしまった方が楽なわけです。

住んでいる人は同族も含め、従業員もいます。

後継者よりも長く住んでいて居心地が良いと思っている従業員もいます。

後継者にとってみたらあちこちの綻びが気になったり、

従業員に対する福利厚生や作業効率も考えて部屋の間取りを変えたり、

補修すべき部分は改修しないといけません。

先代(時代)との価値観の違い

後継者と先代の想い(価値観)の違いは時代背景にも関係してきます。

リフォームをさらに具体的に言うと。

例えば、家屋の真ん中にオーディオルームがあるとします。

70年代は音楽鑑賞が最大の娯楽でした。

地方の住宅には今でも重厚なオーディオルームがある家は少なくありません。

後継者は鎮座するバカでかいスピーカーやアンプが邪魔で仕方がありません。

その壁をぶち抜いてオープンフロアのアイランドキッチンにしたいと考えます。

このように時代の流れを考えながら刷新を行いたいのですが、

残念ながら先代の所有物でもあるので好きなように修繕するわけにはいきません。

先代はオーディオルームを残したい。

先代にとってはかけがえのない思い出だ。

後継者は効率重視でアイランドキッチンにしたい。

経営方針もこのような違いで両者がぶつかることは多いです。

でも、よくあるのが後継者が強行突破してしまい、

その結果、先代の想いを無視する形になってしまうのです。

こうなると亀裂を修復するのは大変です。

取引先や従業員にも迷惑をかけてしまいます。

両者が本当に求めているのは何でしょう。

先代の思いは時代遅れなのか

よく後継者セミナーなどで「先代の想いを継承しよう」とよく言われます。

私はこの質問にいつも違和感を感じます。

先代の想いって何でしょう?

私の後継者時代に親父に尋ねたら、たぶん返ってくる言葉は

「うるせー、一生懸命やりゃ良いんだ」です。

この先代の想いって、実は先代も後継者も言語化できないと思います。

先代の想いとしては、一生懸命働いて利益を出す。

その結果、社員や株主に還元すると言うことなのでしょう。

本質の部分なんて全然考えてないですよね。

当時は作ればどんどん売れる時代。

だから、本質とか意味とかめんどくさいこと考える余裕もなかったのです。

そして時代は後継者に変わり、この本質を求め始めるのです。

後継者は今までと同じやり方に疑問を感じ、

目の前の疑問を刷新しようとする。

先代は過去の成功体験にすがりたい。

後継者は先代の想いを継承しろと教育されてきた。

何か違和感がある。

後継者が引き継ぐもの

先代が残した価値を世の中に必要とされる喜びを実感することです。

先代と後継者のゴールは同じ。

そこに至るプロセスが違うだけ。

時代が変わって、価値観や方法が変わっても快適な時間を共有したい思いは同じです。

本来の住むという目的はそこに住む人たちが快適で心豊かな時間を過ごす事です。

後継者の価値観で手段を変えても、

根底にある変わらぬ想いを、

共に歩む社員や利害関係者と共有していくことが重要です。

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