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優秀な問題児

最近、発達障害という言葉をよく目にします。

アスペルガー症候群とかADHDとか、私は精神科医ではないので専門的なことは言えませんが、私が彼らと実際に接してきて感じたある共通する特徴をお話したいと思います。

前社にはアスペルガー症候群と診断された二人の社員がいました。彼らに共通した特徴は、「優秀な問題児」です。

例えば、複数のプロジェクトを同時にこなせる能力があるのに、電車の乗換がうまくできないとか、高い技術があって仕事もよくできるのに、他人の嫌がることを無意識にしてしまう。

嫌われる社員

宮野くんという社員がいました。残念ですが、彼のことを肯定する社員は他にいません。私も組織変更する時は彼のことで本当に苦労しました。なぜなら、彼についた新しい部下はかなりの確率で辞めてしまいます。どうしてでしょう。あなたの周りにもそんな社員や知り合いはいませんか?話しかけても何かしらマウント取ってきたり、語尾や細かなところに嫌なササクレがある人。まさに彼は無意識でそれをやってる標本みたいな人間です。

私が入社して間もない駆け出しの頃、荷物を工場に搬入しようとしました。ちょうど宮野くんが作業中で重量物を扱っていたため、「危険」と判断し、荷物を搬入するので、一旦作業を中断してほしいと頼んだところ、「それはできんな」と目も合わさず、なんの理由もなしに断ってくる。言い方に問題があったのかと振り返りました。もう一度、少しだけ作業を止めてほしいと告げると、「チッ!」と舌打ち。

そういうところ。協調性ゼロ。社長の息子というアンタッチャブルな私にさえそんな調子ですから、他の社員や新人への態度は推して知るべしです。こんな調子なんで、周りから人が離れていくんです。

嫌われても優秀

アスペルに見られる共通点は他者とは違う秀逸な何かを持っています。技術の高さや仕事の繊細さ、豊富な知識、理論や実行力、そして驚異的な集中力など。彼らは社内でもトップクラスにいることは、周りも認めてはいるんです。優秀で仕事はできるが、人に任せない、教えない、近寄れば潰される。だから誰も近寄らないの悪循環なんです。その結果、繁忙期になるといつも一人で、夜遅くまで残業することになります。

彼の部下になって考えた

私が入社して最初の上司が宮野くんでした。OJTの短い期間でしたが、彼と一緒に仕事をしました。文系の私には電気回路の仕組みがよく理解できず、作業に四苦八苦している様子をみて、「なぜこのような配線になっているのか」を考えて仕事に取り組みなさいと指導されました。今では問題解決やマーケティングに取り組む基本的な考え方として「Whyなぜ」基準が注目されていますが、今から20数年まえに課題に取り組む前に「なぜ」を考えさせる着目点は素晴らしいです。わからないなりに考え抜いて、それから教える。私は今でも彼の「本質だけど斬新」な指導の仕方を鮮明に覚えています。

問題があっても尊重する

このように、程度の差こそあれ「優秀な問題児」はどこの組織にもいそうです。しかし、彼らを厄介者として扱い野放図では組織に支障をきたし、お客様にも迷惑をかけてしまいます。私は彼らを「尊重しながら組織を保つ」ことを考えて、彼らに課長・係長の代わりに専門職という肩書きをつけました。グループ内顧問のような存在です。もちろん、二人でじっくり話をして、その肩書きの理解を求めるのは言うまでもありません。

社員の誕生日に、私と社員と二人でランチをするという企画がありました。後にも先にも、辞退してきたのは宮野くん一人だけです笑。ブレないところは宮野くんらしくて、いいね!です。しょうがないので、社内の会議室で、宮野くんと「これからの事」を話しました。周りの社員が宮野くんについてどう思っているか、一人でニヤニヤするのはやめなさいとか、丁寧な言葉使いに気をつけてほしいとか、会社が宮野くんに期待していることなど。

言いにくいことではあるけれど、宮野くん本人のため、会社のために、特殊な存在なんだという「気づき」を与えるのも、重要なことだと考えます。

あなたの会社にも、優秀な問題児いませんか?

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