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世代交代に関心が持てない経営者たち

2020.09.11

事業承継

今回は久々に興味深い事業承継セミナーをオンライン受講してきましたので、その一部をシェアしたいと思います。この事業承継セミナーはこれから事業承継に取り組もうとされてる経営者や後継者の方向けではなく、税理士事務所や支援機関向けに構成されていますので、事業承継の進め方や教え方のノウハウを提供する内容になっています。

経営者は世代交代に関心を持っていない

私が今回注目したのは、経営者の多くは事業承継にそんなに関心を持っていないと言う事実。全体のほんの5%のみが事業承継に関心を持っており、しかもその関心というのも自社株に関する税務や法務の知識です。つまり、自社株の税務や法務に関心があるということは、株の評価が高いと言うことは優良企業で規模もそこそこあるということ。

それに対して、株の評価も低く、事業は祖父の代からやっており歴史は永いが、扱う商品やサービス、取引先は先代から変わっていないし、今までこのやり方で十分やって来れたので将来の危機感はそんなに感じていない、というもの。

そのような中小企業(個人事業主も含めて)が大半であること。ある意味、今までとは全く違った角度だったので目からウロコでした。(たしかに、従業員10人弱の規模の社長に10年後どんな感じですかと聞いても、「まぁなんとかなるやろ」的な返答がよく返ってくるのも否めない事実ですが。)

中小企業の経営者100人のアンケート調査によると、下記の4つのグループに別れました。

 

A :株価や業績も高く世代交代に積極的
B:株価、業績共に高いが世代交代はまだまだと思っている。
C  : 会社規模や株価・業績に関わらず相談に来る(後継者?)
D: 株価も低くそもそも世代交代に関心がない。後継者がいない。

 

AとBは優等生。問題はCとD。

それらをさらに絞って説明すると、

 

自らで課題を解決するのが困難で支援機関の応援が必要。後継者問題。
廃業リスクあり。後継者問題。

 

事業継続や承継に興味のない経営者

このように調査対象になった中小企業を上記の4分類に分けて事業承継のマーケット分析する視点は鋭い。2025年には中小企業経営者の6割が平均年齢70歳を超え、しかもその半分にあたる127万社が後継者がいないと予測されています。その大部分がまさにDの分類に当たる経営者なのです。つまり、業績も株価も高いところは事業承継に関心も高く、なんらかの対策を練っているので我々のような専門分野のマーケットになりにくい。

それに対して、このC・Dのグループを救わないといけません。しかし、株価も業績も低いのでコンサルフィーという問題が出てきます。この両者のジレンマをどう解決するかが我々の本当の課題である、というお話でした。

後継者不在による廃業などによって、バリューチェーン(社会の経済連鎖)が失われることによる日本経済の崩壊の危惧に繋がることはこれからも注目すべき内容でした。バリューチェーンの損失は、いち事業者がなくなるのではなく社会の一編がなくなり機能を果たさなくなる。

 

セミナー残り10分となりまして、最後に質問をさせていただきました。

 

質問
「今後の行政の施策としてC・Dのグループは廃業もしくはM&Aの方向を進め、それに対してITや若手のベンチャーを支援する流れができてくるのではないか?コロナの影響でその方向に加速がついたと見るのは私だけか。。」

 

回答
「冷静に考えてください。ありません。」

 

でした笑!要約しますと、

 

回答の要約
事業者の意思で廃業が進む可能性はあっても、それがITなどに代替えすることはない。RPA(ロボティックプロセスオートメーション)の導入によって作業の効率や高速化が期待されるが、人と人とのコミュニケーションから生まれる創造性や長年培った人の技術はそう簡単にデジタルで代用はできない。失ってはいけないものをわれわれ支援者は残していく努力をしないといけません。

 

という今回は忘れかけていたわれわれ事業承継の支援者にとって大切なことを教えていただきました。

            株式会社ビズアップ総研 主催
           「「15」の視点に基づいた中小企業の事業承継支援の進め方」(講師:大山 雅己氏)より抜粋

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