間違ってないけど、相談してね

2021.01.08

信頼していた社員が会社を辞めたと聞いた。

彼女が会社を辞める理由は、

経営者との衝突。それ以外は考えられない。

なぜなら、彼女と対峙する社員はいないからだ。

 

お局さん。

彼女はまさにその代表だろう。

 

彼女の最初の印象は、

「忖度しない子」だった。

 

地元の信用金庫の出身で、

入社する前にパソコンの個人レッスンを受けてきたと言うのだが、

これが私の印象を悪くした。

弊社の子会社のパソコン教室で問題を起こした人物がいる。

その人物から個人レッスンを受けたという。

しかも、使用したテキストが子会社のライセンスコピーだった。

もちろん彼女に責任はないのだが。

 

さて、

彼女は、言いたいことは、誰かれかまわずズバズバ言う。

事後承諾で勝手に行動してしまうあたりは閉口するしかない。

しかし、

これらの傍若無人と思われる発言や行動は。

どれも間違ってはいない。

むしろ、経営者である私が気が付かないといけないような事が示唆されていた。

だけど、なんか引っかかる。

わかりやすく言うと、

それ、間違ってはいないけど相談してね」だ。

 

その辺りを差し引いても、

うまく彼女の個性を活かせば、

経営者の良き協力者になってくれるだろうと思っていた。

 

以前、講師を会社に招いて5Sセミナーを行い、

「我が社も5S活動を行う」と宣言した時、

なんと、彼女は私のところに来て、

「まずは社長が率先して会社の周りの雑草を抜いて下さい!」

と言われたのには金槌で後頭部を殴打されたようだった。

 

彼女の意見が、正解なのだが、

私のくだらないプライドが邪魔をした。

いや、正確に言うと

「自分が率先してやらないとついて来ないよな」

と感じてたそのタイミングで言われると、

彼女に従属したと思われるのが嫌だったのだ。

 

清掃の派遣社員の方に辞めてもらった時のこと。

これからは、トイレ掃除は社員ですることにしたのだが、

トイレの壁に貼られたローテーションリストの最上部に、

「社長」とあったw

 

彼女の忖度しないそんな提案にはムカついたことはない。

嫌味でしているのではないというのはよくわかっていいる。

彼女はいつも社内の課題を考えているのもよく知っている。

だからムカつかない。むしろ反省すらしてしまう。

 

彼女は頭の回転がとても速く、いつも2、3歩先をみて行動している。

彼女の先見性に加えて、

女性特有の感覚や主婦目線から切り込んでくるので、

我々男性には気がつかない盲点は次から次へと指摘され、

カイゼンへと繋がった。

 

しかし、その気の利いた行動が、

知らず知らず、周りから疎んじられることもあると言うことを、

彼女は気づいてない。

 

忖度しない性格が、

仕事を潤滑に進めると同時に弊害になっている。

それを知るには、

やはり、行動する前に一度相談することだ。

 

彼女に一度打診したことがある。

部長級の待遇をするので管理職になってほしいと。

すると。

お金には困っていない。

薄給でいいので自由にさせてほしい、と言う、、

そんな感じだった。

実に「彼女らしい」、と思う。

 

彼女のような存在が私のビジネスパートナーであれば、

会社もだいぶ変わっていたのではないだろうか。

いや、バッチバチの言い争いに発展してるかもしれない(笑)

 

しかし、当時は気が付かなかったことなのだが、

対等にはっきりものが言える人が必要だったと気がつくのは、

私が全てを失ってからだった。

 

敵にすると怖い。

味方にすると金棒だ。

 

彼女が経営陣の1人として、光り輝いていてくれたら、

会社も人も変わっていたのかもしれない。

活かすも殺すも経営者次第と言うことになるのだろうか。

 

彼女は今どこで何をしてるか知らないが、

元気にしてるだろうか。