親の世界・自分の世界・子供の世界

2020.11.22

子供を育てるときに、「親から躾られたこと」を参考にしたり、または、親世代の意見を参考にしたりする人は多いと思います。

世代間ギャップ

当然ですが、それぞれの世代によって生きてきた時代が違います。祖父の生きてきた戦前、戦中、戦後の時代。父母の生きてきた戦後復興の時代。そして現代。その中には連綿と引き継がれてきた大切なこともあるし、もう陳腐化して通用しなくなったものもあります。そこの境界線というか、違いの感覚を世代ごとにはっきり持っていた方がいいと思います。

40代、50代世代の後継者の方々は多くの割合で義理堅く「親世代の教え」を参照にしながら次世代にも引き継ごうとしているのではないかと最近よく感じます。

今の40代、50代を育てた親たちというのは、右肩上がりの高度成長時代を経て、バブルがあって、という、日本がずっと経済的に発展していった時代に子供を育てた世代です。そういう時代背景を考えると、「いい学校を卒業して、いい会社に入ることが正しい金科玉条のような教育だったことも仕方なかったのかもしれない。

働き方についてもそうです。「24時間働けますか」でお馴染みの栄養ドリンクが流行った時代。先輩が夜遅くまで会社に残ってるんだから、先に帰れないのは当たり前。難しい仕事は徹夜して根性で乗り越えればなんとかなる。おうネェチャン酒つげや。そんな時代は過ぎ去った過去の話です。お父さん、お母さんの見てきた、まだイケイケだった時代の日本と、今自分が見ている日本は違うんだよと。親が見てきた価値観と正解を息子を思っていろいろ教えてくれることについては感謝するべきだけど、「価値観の違い」と「世界共通のガバナンス」は、生きてきた時代が違うせいなのだから、無理して親の価値観に義理立てする必要はないと思っていますし、変えるべきところは変えていく努力を惜しんではならないと思うのです。

 

その人の生きてきた世代を尊重する

先日カラオケ店の社長と話す機会がありまして、今カラオケでは昭和ブームなんだとか。松田聖子とかキャンディーズ、ピンクレディは定番で、その人気はとにかく「カワイイ」と今の女子にはない「女の子」があるのだそうだ。そして歌詞も意味が深くて「エモい」ものが多いという。蔑んで用いられた昭和という言葉ですが、若い世代にいい意味で理解されると嬉しいものです。

ですから、親や子供の世代と一緒になって、今の時代の生き方を考えればいいと思います。過去の経験や知識が豊富な世代と、今の状況を最前線で生きている世代の見方は違って当たり前なのですから、そこを話し合いながら、調整しながら一緒に生きていく。そういうことなんだと思います。ここの感覚は、自分と子供との、この先の関係にも当てはまるはずです。

常に「今、自分は会社や世の中がどうなると嬉しいのか」とか「会社や世の中のどんな部分に納得がいかないのか」ということを考えて、それを子供に話したり、また父である社長に話したり − 口論の火種を作る原因になる可能性は大きいですが − そんな機会を作ってコミュニケーションを取ることってすごく重要だと思います。自分の思いや価値観を子供や親に語ることは、自分は後になって忘れてしまっても子供や親は忘れないものです。

 

自分が見てきた世界と息子の世界

以前、長男がまだ中学生だったころ「仮面ライダー??なんちゃら」を観ていて、「今の仮面ライダーはずいぶん変わったなぁ」と、そのまま観ていると、なんと仮面ライダーどうしが戦いあったり、月九のドラマのようなシーンがあって驚きました。私が慣れ親しんだ昔の仮面ライダーは「正義と悪」がはっきりしていて最後はおきまりの火薬に引火でドッカーンと、なんともわかりやすい構図だったのですが、今は複雑すぎて衣装もギトギトで好きになれないなぁ。息子に初代仮面ライダーのカッコよさを伝えようと動画を見せると「ダッさ。。」で一蹴されました笑。

その時、そういうことなんだ!と変に自分に納得しました。自分が見てきた世界と息子が今見ている世界は違うんだ、と。ついつい自分も含めて、親は自分の成功体験や見てきた世界を子供に刷り込もうとしますが、そんなことより子供がその時代ごとに見つけるほうが現実的だろうと私は考えます。

そういうことを親世代、自分、子供世代でお互いがその時代を尊重しながら未来の明るい社会を語り合っていきたいですね。