育休義務化?いや違う

2020.10.07

今朝、とある情報発信バラエティーで感じたことを話します。

そこでは育児休暇取得義務化の是非について取り上げられていました。

見ていて、なんか違和感を感じていましたら、出演者のみなさんこの義務化に誤解を持っています。正確に理解されていないと感じました。

もちろんこの時間帯の視聴者の大半は主婦です。番組制作側も視聴者に好まれる演出をしていますので「旦那の育児休暇が取れる時代になる」と期待を持たせているのでしょうけど、実現するにはまだまだ遠い道のりのようです。

 

 

たしかに育児休暇義務化と聞くと、対象社員が取らなければならない、あるいは絶対取れると勘違いしてしまいそうな文言です。

正確には、義務の対象は会社であり、「会社は育休取得対象者に取得を推奨する義務がある」ということです。

 

男性の育児休業の取得率を高めるため、厚生労働省は社員に取得を推奨することを会社に義務づける検討に入った。社員が育休の取得を求めれば会社は取得させる必要があるが、制度として会社は社員の希望を認めるのみの内容にとどまっている。法改正によって取得を積極的に促す制度に変え、低迷する取得率の底上げにつなげる。

育休は従業員の子どもが原則1歳になるまで、会社に申し出れば何日でも取得できる。

日本経済新聞 朝刊 2020/10/2付より

 

中小企業にはまだ遠い道のり

そこで問題になるのが、製造業や建設業、運輸業です。現場で人が直接動く業種でこの制度の導入は現実可能なのでしょうか。

仮に義務化になって想像できるのは、朝礼で総務部長あたりがツラツラと書面を読み上げ既成事実のみ作って、あとは「空気を読むべし」になるんだろうなと感じます。

実際に現在中小企業の多くが年間休日105日から115日です。そこへ2ヶ月の育児休業を取得するとなると約45日が追加。年間160日の休日となります。それに加えて2週間の有給休暇を消化したとなると2日に1度は会社を休んでる計算になります。

そうなると付加価値を更にあげようとすると労働時間や人件費の上昇に直結します。RPAなどデジタル化の導入で時短という効率はいくらか以前に比べて改善はされてきましたが、現場では必ずしも時間と効率は比例しません。この効率を追求しすぎると瑕疵に繋がり社会不安が発生します。

冒頭に「実現するにはまだまだ遠い道のり」と書きましたが、現場の効率化の他に中小企業のみならず、日本全体に封建主義が根強く残っています。主従の関係は今後行政改革によって変えられるのでしょうか。古き良き時代の主従関係もあったのに、否応なく変えられてしまうのは寂しい気がします。

しかし、そう考えると日本の中小企業の経営者や後継者はこれからさらに辛い時代に入っていきます。働き方改革、後継者問題など社会が抱える問題を一挙に中小企業の経営者に突きつけられているようです。

政府の推進する働き方改革もここまでくると、この取り組みに追従できない中小企業はBad、取り組む余裕のある企業はGoodに分類されて廃業と淘汰、統合の時代となるのが現実なのでしょうか。

次から次へとクリアしなければいけない難関のステージが用意されて、躓けば次のステージに行けないあのゲーム。

忍者ウォリアーSASUKEみたいです。